Windows|2023年以降 EdgeへとリダイレクトさせずにIEを立ち上げる方法

Code:

Set ie = CreateObject("InternetExplorer.Application")
ie.navigate "about:blank"
ie.Visible = True
Set ie = Nothing
2023年2月になって、Internet Explorer(以下IE)を立ち上げようとすると、Microsoft Edgeへ強制的に移行するよう誘導され、最終的には強制リダイレクトするようになりました。
今回紹介する方法は、とにかく簡単に、すぐ実行できる方法となります。

    もくじ

  1. 使い方
  2. プログラムの説明
  3. 応用
  4. まとめ

使い方

ファイルの作成・実行

テキストファイルを開き、上記コードを貼り付け、「ie.vbs」と名前を付けて保存します。
あとは、保存したファイルをダブルクリックし、実行すると、IEが立ち上がります。
見慣れない設定ページを開くこともなく、レジストリエディタを開くこともない、素晴らしいですね。

表示ページを選択

Code:

ie.navigate "about:blank"
navigateメソッドに値(URL)を設定することにより、IEを立ち上げた際に開かれるページを選択することができます。
サンプルで指定している「about:blank」は、空白ページを表示する値となります。

プログラムの説明

VBS

VBSとは、「VBScript」で書かれたプログラムとなります。
Visual Basic」に似た記述のできる言語となり、Windows環境専用の言語です。
Windowsでしか使うことが出来ませんが、Windowsならではの機能連携、ファイルの操作など行うことが出来ます。

CreateObject

Code:

Set ie = CreateObject("InternetExplorer.Application")
Component Object Model (COM) を利用し、InternetExplorerオブジェクトを起動しています。
CreateObject内に他のApplicationを指定すれば、IE以外を起動・操作することも可能です。

応用

ブラウザ操作

Code:

Set ie = CreateObject("InternetExplorer.Application")
''' Yahooページを開く
ie.navigate "https://www.yahoo.co.jp/"
ie.Visible = True

''' ページが表示されるまで待機
Do While ie.Busy = True Or ie.readyState <> 4
   WScript.Sleep 100
Loop

''' 検索BOXに”vbscript”と入力
ie.document.getElementsByName("p")(0).value = "vbscript"
''' 検索FormをSubmit
ie.document.Forms(0).submit

Set ie = Nothing
今まで紹介したプログラムを応用するとブラウザの操作も可能になります。
例えば、特定のページを開き、決められた処理を行い、必要なデータを取得して、行いたい処理を実行する、などなど、単純な作業であれば自動化し、ダブルクリック一つで行うことも可能です。
サンプルでは、Yahooページを開いて、「vbscript」と検索しています。
※ 特定のサイトなどでスクレイピングなどを行うと、怒られてしまう恐れがあるので、ご利用の際はご留意ください。

まとめ

今回はWindowsから見捨てられてしまったIEを立ち上げる方法について解説しました。
見捨てられたと言っても、未だにIEの使用を強制するサービスなどがあり、完全に駆逐されるのは随分と先の話しになりそうです。
それでも、今回の一件はフロントエンドエンジニアにとっては、IE用のJS、IE用のCSS、を記述せずとも良くなるので朗報です。
いつの日か、PC、スマホ、全てのブラウザが統一されますように。